2015-02-01から1ヶ月間の記事一覧
夜にしか生きることができなくなってるのかもしれない。地元に鳴り響く寺の鐘で夕方と知り、急いで家に帰る。あの頃の私にとって暮れ行く空はその日の終わりを意味してた、ように覚えてる。それはありふれた日常だった。そんな日常からは遠く、今。夜が当た…
旅をしていた時の話。私はある人に会った。名前も、仕事も、何も知らないその場限りの出会い。その出会いは偶然が生んだもので、再現なんて出来ないもの、けれどとても大切に思っている。彼はこんな話を初対面の私に続けてくれた。「みんな何かをするたびに…
誰かと喋っていて、正しく人と会話できているのだろうか、と不安になることがある。正しい会話、というものがそもそもとても怪しいものではあるのだけれど。誰かと会話するってことはここに私がいて、あなたがいて、私はあなたに喋って、あなたは私に喋るこ…
私がまだ学生で、世界の全てはこの手の中にあったと驕り高ぶっていたころのお話をしましょう。当時、私は美術系の学校にいて、学生をしていた。まだ17か、その辺りだった。当時の学科長と話していて、なぜそんな話になったのかは思い出せない。ざっくばらん…